公立松任石川中央病院地域フォーミュラリの取り組み
2025年12月7日、公立松任石川中央病院講義室で「地域フォーミュラリの始め方」と題した講演会を開催いたしました。講師には、日本フォーミュラリ学会理事長であり、帝京大学大学院公衆衛生学研究科教授の今井博久先生をお迎えし、白山野々市地区における地域フォーミュラリのキックオフとして記念すべき第一歩を踏み出しました。
当日は現地参加70名、オンライン参加90名を超える多職種の皆様にご参集いただきました。医師、歯科医師、薬剤師をはじめ、行政関係者や地域医療に携わる多くの方々が一堂に会し、地域医療の未来を見据えた議論の場となりました。予定された60分を大きく超え、100分に及ぶ今井先生のご講演は、参加者の熱心な関心と活発な質疑応答に支えられ、会場全体が熱気に包まれました。
講演では、超高齢社会と少子化に伴う医療負荷の増大という現状を背景に、薬物療法の適正化と効率化を目指す「地域フォーミュラリ」の意義が強調されました。さらに、骨太の方針2025において全国展開が高い優先順位で掲げられ、2026年度診療報酬改定で導入が検討されている最新の政策動向についても詳しく解説いただきました。今井先生は国内外の事例を交えながら、地域での合意形成のプロセスや多職種連携の重要性を具体的に示され、参加者にとって大きな示唆となりました。
白山野々市地区は昨年末、石川県より地域フォーミュラリのモデル地域に指定されました。本講演会は、その取り組みを地域全体で共有し、実践へとつなげるための重要な契機となりました。閉会の辞では、白山ののいち医師会会長の古澤明彦先生より「地域の力を結集し、患者にとって最適な医療を提供するための一歩を踏み出した」との言葉が述べられ、参加者一同がその決意を新たにしました。
今回の講演会を通じて、地域フォーミュラリの導入は単なる制度改革ではなく、地域住民の健康を守るための持続可能な医療体制の構築に直結することが改めて確認されました。公立松任石川中央病院は今後も三師会をはじめとする関係機関と連携し、地域に根ざした医療の質向上に取り組んでまいります。

