病院長挨拶

病院長 髙澤 和也

4年振りに松任石川中央病院で仕事をさせていただく髙澤和也です。つるぎ病院では、病院長という立場で務めさせてもらい、当院でも引き続き病院長を行わせていただきます。よろしくお願いします。
2021年には東京オリンピック、2022年には北京オリンピックとスポーツから沢山の感動をいただきました。多くの選手が“感謝”の言葉を述べられ、“仲間・相手選手”に尊敬の念を述べ、“チーム”で戦う意義を伝えてくれました。病院で勤務すると、周りに感謝の気持ちを持ちつつ、みんなで・チーム医療で患者さんを支え・寄り添う事が出来ます。単独行動ではなく、個々の力が結集するとスケートのパシュート競技のように、さらにより良い医療が展開できると思います。最新の医学を取り入れ、IT・AIを駆使する事はもとより、そこには、病院正面に刻まれた心身一如(しんしんいちにょ)の言葉が深くかかわります。身体を治すだけでは不十分であり、心のケアも大切である事を意味します。これが、当院の掲げる“ぬくもりとおもいやりの医療・介護”を行う基本です。さらに、今年の診療部の目標を「利他の精神」と「矜持の行動」としました。地域の病院として何をなすべきか?原点に立ち還り、考えたいと思います。
また、当院で全てが行えるわけではありませんが、近年、呼吸器・心臓・消化器・泌尿器・婦人科と多くの疾患がロボット手術の保険適用となりました。今年は、これらに対応できる県内でも数台のロボット手術器械へと更新することができ、地域の癌治療に大きく貢献できると信じています。
さらに、今年度の当企業団は白山市とともに高齢者の認知症予防に、栄養・運動を取り入れた新規事業にも取り組みます。このように白山市が掲げる“健康寿命の延伸”を推進するためには、当院単独では困難です。リハビリの中核である公立つるぎ病院を始め、各市・町の地域包括支援センターや、つるぎ病院時代にも大変お世話になった白山ののいち医師会の先生方を含め、二市一町の皆様のご支援をいただき初めて成しえるものと考えます。

犬養道子さんの著書の中に“愛は食に優る、愛は薬に優る”という言葉を見付けました。これも皆様と共有できれば幸甚です。

令和4年5月 公立松任石川中央病院
病院長 髙澤 和也