薬剤室

医薬品は正しく使うことで初めて十分な効果が得られますが、最近の医薬品は効果の高い性質を持つ反面、十分理解して使用しないと逆効果になってしまうものが多くなっています。また、医薬品同士で効果を強めたり、弱めたり、食事の影響を受けたり、健康食品やサプリメントとの併用が医薬品の効果に影響を与えることもあります。
薬剤室では、医薬品の適正使用を介して個々の患者さんに最適な薬物療法を提供するために、調剤業務・病棟薬剤業務・薬剤管理指導業務・医薬品情報管理業務などに日々取り組んでいます。
また、著しく進歩する医療環境の中で、生涯学習・研修による薬剤師自身の資質向上や、専門薬剤師・認定薬剤師の育成にも力を注いでいます。

人員体制(令和2年5月現在)

薬剤師 21名(治験管理室長兼務1名含む)
処方箋窓口担当職員 1名

各種資格等(令和2年5月現在)

生涯研修認定薬剤師 14名 小児薬物療法認定薬剤師 1名
研修認定薬剤師 7名 病院薬学認定薬剤師 2名
認定実務実習指導薬剤師 2名 日本糖尿病療養指導士 5名
感染制御認定薬剤師 1名 栄養サポートチーム専門療養士 3名
抗菌化学療法認定指導師 2名 NR・サプリメントアドバイザー 2名
がん薬物療法認定薬剤師 1名 スポーツファーマシスト 1名
緩和薬物療法認定薬剤師 1名 初級禁煙支援士 1名
漢方薬・生薬認定薬剤師 1名 ケアマネージャー 1名
簡易懸濁法認定薬剤師 1名

業務紹介

調剤業務

薬剤室

医師の処方箋に基づいて、患者さん(主に入院患者さん)の薬を調剤しています。調剤は数を合わせるだけではなく、患者さんの病状や検査値等から、処方された内容に問題がないか、飲み合わせは悪くないかなどを確認し、安全な薬物療法が行えるように努力しています。

注射薬調剤業務

薬剤室

入院中の患者さんは注射薬で治療することが多いですが、その注射薬を安全に投与できるよう患者さんごとに1日分ずつセットし、病棟への払い出しを行っています。その際には、注射薬の投与量・投与速度や混合について適切かを確認して調剤を行っています。

医薬品情報管理業務(DI業務)

薬剤室

薬の進歩は著しいので、その情報も膨大です。
数多くある薬の適正な使用方法や副作用情報、新薬についてなどさまざまな情報を収集・評価し管理しています。
医療スタッフや患者さんにわかりやすいかたちで情報提供し、市販薬・サプリメントに関する問い合わせにも対応しており薬物治療の現場を支えています。
また、病院内で発生した副作用情報を収集し、医薬品の安全使用に貢献しています。

がん化学療法管理・調剤業務

薬剤室

有効ながん化学療法を安全に行うために、抗がん剤の治療計画書の管理及び処方監査を行い、抗がん剤を薬剤師が無菌的に調製しています。患者さんが安心してがん化学療法が受けられよう、抗がん剤の投与スケジュールや副作用についての説明を行っています。副作用の早期発見につながり、より有効で安全な抗がん剤治療が行えます。
今年度から外来でがん化学療法を行っている患者さんを保険薬局の薬剤師さんと協力しサポート出来るようにしていきたいと考えています。服薬指導の参考となるよう、当院のがん化学療法レジメンを掲載しました。

病棟薬剤業務

薬剤室
薬剤室

各病棟に担当薬剤師を配置し、入院患者さんの安全な薬物治療に携わっています。
病棟に薬剤師が常駐することによって得られるメリットはとても大きいです。
入院された患者さんと面談し、入院時に持参された薬や、入院中に使用する全ての薬について薬歴管理(副作用・飲み合わせ・重複・アレルギー等の確認)を行い、患者さんの状態を把握した処方設計や処方提案・医薬品の情報提供を行っています。
また、医師や看護師などの医療スタッフの身近に相談しやすい薬剤師がいることで安全性が向上します。

薬剤管理指導業務

薬剤室

入院患者さんに、お薬の服用方法、効能や副作用、服用の注意点等について、文書をお渡しして説明を行っています。また、患者さんからの相談や質問にも応じることで、正しく確実に服薬できるよう支援しています。

薬物血中濃度モニタリング(TDM)業務

医薬品の中には同じ量を投与しても効果に個人差が大きいものや、治療に適した量と副作用を生じる量が近いものがあります。そのため、一部の医薬品において、患者さんの血液中の薬物濃度を測定し、その分析を行い適正投与量や投与間隔等の情報を医師に提案しています。

治験業務

人に対する医薬品の投与試験を一般に臨床試験といいますが、薬の候補を用いて国の承認を得るための成績を集める臨床試験は特に治験と呼ばれています。薬剤師は治験の運用を中心的な立場でサポートしています。

その他の業務

がんや認知症等のPET検査に使用される放射性薬品の品質検定、薬学生実務実習の受け入れ、近隣施設への講師派遣や、市民のみなさんへの講座に出向くなど多岐にわたり活動しています。

チーム医療への参加

チーム医療は、医師・薬剤師・看護師・管理栄養士・臨床検査技師・リハビリテーション室などの医療スタッフが互いの専門性を尊重し、最善の治療を行う取り組みです。患者さんにとって最も効果的な治療法や方針が検討されます。

緩和ケアチームへの参加

薬剤室

がんによる痛みや苦痛をやわらげる治療を緩和ケアといいます。痛みをやわらげるお薬として医療用麻薬を使用する場合、お薬の調節と副作用の予防が大切となります。医師・看護師等と共に、より有効で安全な薬物治療を行い、患者さんの痛みや不安な気持ちなどの問題を軽減し、QOL(生活の質)の向上に努めています。

抗菌薬適正使用支援チーム(AST)、感染対策チーム(ICT) への参加

薬剤室

強い抗菌薬の使いすぎにより抗菌薬が効かない菌の出現を防止するため、より効果的な抗菌薬の選択や投与量を提案するなど、適正な抗菌薬の使用を支援しています。
また、院内の感染管理の巡回指導等を行っています。

栄養サポートチーム(NST)への参加

薬剤室

患者さんの栄養状態を把握し、適切な輸液や経腸栄養剤の選択・投与量等の提案を行ない、患者さんの全身状態の改善や合併症の予防をすることで、病気が早く治るための支援をしています。

糖尿病サポートチームへの参加

薬剤室

糖尿病患者さんに対し、外来・入院患者さんの療養支援を行っています。糖尿病教室ではわかりやすく糖尿病治療薬の説明をしています。
また、地域における糖尿病治療の中核病院として、他施設のスタッフへの研修会の支援も行っています。

その他のチーム医療への参加

リエゾンチーム、認知症ケアチーム、嚥下サポートチーム、褥瘡対策チームに積極的に参画し、安心・安全な薬物医療を提供できるよう努力しています。