小児外科

診療内容

おもに小児(新生児から15歳まで)の一般消化器外科を取り扱っていますが、頚部の先天性瘻孔や嚢胞、胸壁の異常(漏斗胸、鳩胸)、腹壁の異常(鼠径ヘルニア、臍ヘルニアなど)や慢性便秘、便失禁などの排便障害などにも力を注いでいます。また、小児泌尿器科も積極的に行っています。小児泌尿器疾患としては水腎症、膀胱尿管逆流症から尿道下裂、停留精巣や包茎まで、さらには遺尿症や夜尿症があります。

専門分野

(1)便秘や便失禁などの排便障害に対して、肛門内圧検査を行い小児消化管機能異常の解明に取り組んでいます。またヒルシュスプルング病や鎖肛術後の排便障害や遺糞症に対してはBiofeedback conditioningを導入して排便訓練を行っています。このバイオフィードバック訓練は便意感覚訓練と肛門管随意収縮訓練の二つからなります。

  1. 便意感覚訓練:直腸内に留置した風船を膨らませ、25mlの風船容量でなお便意を感じない場合を便意感覚障害と判定し、この訓練を行います。便意を感じる最小風船容量で数回刺激し、患児にその感覚を認識させ、その風船容量を徐々に減じていくというものです。
  2. 肛門管随意収縮訓練:直腸内風船刺激で便意を感じたら、直ちに肛門管を収縮させるよう要求します。肛門管内圧は肛門管内に挿入された圧測定用カテーテルを通じ、ポリグラフに記録され、患児はその波形を操作することにより、より高い収縮圧、より長い収縮時間を得ることが容易となります。この訓練は入院して朝夕2回、約5日間連続して行っています。

(2)漏斗胸に対しては、まず、バキュームベル療法をお勧めします。バキュームベル療法はベル型をしたバキュームベルを患児の前胸壁陥凹部に押しあてて、持続的に大気圧より15%低い値まで陰圧をかけて陥凹部を持ち上げるものです(図1)。装着時間は朝夕15~30分ずつから開始して、副作用のないことを確認して、装着時間を徐々に延長します。バキュームベルには大・中・小・女性用など5種類あり(図2)、大は直径26cmで身長170cm以上、中は直径19cmで140cm以上、小は直径16cmで104cm以上の患者に用いられます。女性用は中の大きさ(直径19cm)で、乳房を保護するために両側がくびれています。

手術を希望される患者様には、胸腔鏡補助下に金属バーを両側胸腔に通し胸骨を持ち上げるナス(Nuss)手術を行っています(図3)。手術を安全にかつ確実に行うために、私たちは金属バーの挿入に際して胸骨を挙上しています。すなわち、前胸壁5mmの切開を置き、L字型の鈎を胸骨下面に入れて胸骨を持ち上げて鉗子を通します。そして術後金属バーがずれるのを防ぐために金属バーは3点で固定しています。この方法で今までに術中大きな合併症はなく、術後金属バーがずれたこともありません。

(3)鳩胸に対しては、幼児期の骨・軟骨が柔らかい時に、突出した胸骨を装具を用いて圧迫し矯正治療する方法を行っています。



スタッフ

大浜 和憲
医長
大浜 和憲
専門分野小児外科一般
専門医認定/資格等日本小児外科学会専門医・指導医、日本外科学会外科専門医

外来診察表

受付時間
午前 10時前予約 8:00~11:30 大浜 大浜
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大浜 大浜
10時以降予約 8:45~11:30